能力が高いといえるWeb制作者とは?

最近また会社の採用活動をおこなっています。福岡オフィスでは現在9名が働いていますが、その半分は自分が面接をして独断で採用しています。(ある程度の技術的な用語などを使って会話についてこれるか?意味をきちんと理解しているか?話が噛み合っているかを採用判断基準としています。)

たくさんの人を面接してきて感じるのは、「『ただなんとなくWebサイトをつくれるだけ』の人も大勢いる」ということです。余白の取り方、情報の区切りの認知のさせ方、ストレスを感じさせないアニメーションや動作、そういった部分に配慮のないデザイナーやコーダーはたくさんいます。「ただWebサイトがつくれるだけ」と、「高い品質のWebサイトをつくれる」というものは全く別のレベルにあります。

ここで僕のいう『高い品質』というのは、あくまで、「Webサイトをユーザーが見た時にどう感じるか、心地よく、ストレスのないページとなっているかが考えられるか?」という観点です。

最近のWebサイトにおいて、あまりにブロードバンドが一般化しているせいか、写真を大きい領域で使用することが多く、写真のファイルサイズが大きくなりがちです。また、動画を設置することも多く、ページ全体としてのファイル容量が大きくなります。ユーザーの感じるストレスをケアできる人はそういったファイル容量の圧縮にも気遣うことができています。

しかし、最近ではページの読み込みを気にしていない人も多いなと感じます。やはり画質がある程度担保できつつ、画像を可能な限り圧縮しておくという、一般的なユーザーにとっては見えない部分の配慮が違うように思います。

また、福岡でも会社によっては社内の分業化が進んで『自分はコーダーだからデザインはデザインデータ通りになっていればいい』と思うコーダーの方は多いと思いますが、デザインをするデザイナーはあくまでPC版とスマートフォン版というある特定の画面幅でしか制作しないので他の幅で自分のデザインがどう表示されるのか理解するのは難しいです。ユーザーの流動的な閲覧環境をデザイン上だけで完璧に配慮するのはとても難しいです。いざコーディングが終わって動作を確認していると、情報の区切りがこの画面幅だと分かりづらいなという状況も多々あります。分業が進んでいるとはいえ、「どうすればコンテンツ内の情報が見やすいか?」を考えて、「ユーザーに丁寧に伝えるにはどうすればいいか」という『客観的な視点』を持ってコーディングする能力が求められます。

逆にデザイナーもしかりです。WebサイトはCSSやJavaScriptによるアニメーション実装の機会も増え、コーダーにアニメーションのイメージを伝えることも求められるようになりました。タブレットやスマートフォンの画面幅も多種多様になり、ブレークポイントを気にしてデザインしなければいけない場合も増えました。何ピクセルまではリキッドで横幅が流動的に変化し、何ピクセル以下は要素を下に落とすなども、コーダーに的確に伝える必要があります。

「コーダーだからデザインは分からない。」「デザイナーだからコーティングが分からない。」ではなく、最後の動作確認では双方の知識が必要となります。納品時のサイトのデザインレベルを引き上げる能力はどちらも必要です。それができるとできないとでは仕事のレベルが段違いです。デザイナーもコーダーも両方にいえることは、「サイトの基本設計を崩さずにレイアウトやタグの構成、サイトの導線を考えながら作業できるか」が一番レベルの違いが現れます。

Web制作者として必要な知識は年々増える一方ですが、役割をまたいで総合的に判断できる力があるとないとでは、取引先からの信頼も段違いです。ましてやフリーランスを考えている人は特にディレクションも含む総合力が問われます。ある程度のスキルが身につくと、ユーザーやクライアントが求める品質が見えてきます。それが分かるまでは一人前とは言えないのでは?と個人的には思います。いち早く求められるクオリティを理解し、その求められるクオリティ以上のものを出せるかどうかが制作者の差となって仕事の依頼数に跳ね返ってきます。

最終的に自己の作業を俯瞰して精査できるスキルが、Web制作にとどまらず、どの業界でも重要だと感じます。情報の受け取り手を意識した「思いやり」の能力に尽きると思います。

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